問いはあるが答えが無い
筆者は卑怯である。考える素材、題材だけを置いていき、自身の見解をほとんど示してしていないからだ。生と死、倫理と道徳、グローバリズムに潜む幅広い問題点を探りつつも、学生の論文を引用し、筆者の思いをつづって終わる。しかも、筆者の論文に対する回答が無い。これでは、議論にならないだろう。
たとえば、第4章の末尾だ。考えることって難しいですよね。という締めくくりは、読む側をちょっと馬鹿にしている。極めつけは文章例9である。いったいこの論文のどこに共感できるのだろう。あまりにも再現性がなさすぎる。そもそも、論文試験で詩のような文章を書いて、合格できる可能性はない。
どうすれば考えを深められるのか
頭をどう使うのかは、実はお金をどう使うかとかいうことよりもずっと大切なテーマであるはずです。 でも現実の僕らは、時間の使い方とかお金の使い方とかのうまい方法探しに汲々として、ともするともっと手軽でうまいやり方はないかということにばかり頭を使ってしまいます。あー、もったいない。だって僕らの頭はもっと豊富で素晴らしい可能性があるのに。 この本は、僕らの持っている頭の可能性についてもう一度気づかせてくれます。 色々なテーマについての論文が載っていますが、特に受験生が書いた論文を読む機会はとても新鮮です。考えを深め、発展させ、育てていくプロセスがとてもクリアに見ていくことができます。
筑摩書房
「考える」ための小論文 (ちくま新書) 教養としての大学受験国語 (ちくま新書) 哲学の謎 (講談社現代新書) 論理的に考える方法―判断力がアップし本質への筋道が読める じぶん・この不思議な存在 (講談社現代新書「ジュネス」)
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